トレーニングにおけるオーバーワークは主に2種類あります。
- 筋肉の過剰使用によるオーバーワーク
- 中枢神経系の過剰使用によるオーバーワーク
筋肉の過剰使用によって起こる症状
トレーニングをすることで筋肉にダメージが与えられ損傷しますが、これは正常なことです。筋肉痛が起きている時がまさにそうです。栄養を摂取して体を休めることで損傷した筋肉を修復し成長していきます。しかしここで修復が追いつかずにトレーニングをしてしまうとオーバーワークを引き起こします。その結果、筋肉の成長は止まりトレーニングのパフォーマンスが停滞したり低下します。筋肉痛が起きていなくても筋肉にはダメージが与えられているためしっかりと休ませる必要があります。
中枢神経系の過剰使用によって起こる症状
トレーニングでは筋肉と同時に中枢神経系がよく使われます。中枢神経系は筋肉の動かすための指令を出すときに働き、過度なトレーニングは中枢神経系も疲労させます。筋肉の過剰使用によるオーバーワークとは異なり中枢神経系の過剰使用は体全身に影響を及ぼします。その症状として以下のことが挙げられます。
- 倦怠感と疲労感
- トレーニング意欲の低下
- 集中力の低下
- 眠れない、起きれない
- 心拍数の上昇
- 食欲減少
- 体重減少
これらの症状がある場合、中枢神経系のオーバーワークの可能性が高いです。一度トレーニングから離れて体を休ませることに専念しましょう。
オーバーワークになりそうな人はどんな人か?
数か月連続して過度なトレーニングを行うとオーバーワークのリスクが高まります。しかしトレーニングにおける挙上重量や回数が減ったからといって必ずしもオーバーワークであるとは言い切れません。これらはその時のコンディションやタイミングによって左右されるからです。どんなに体がフレッシュでも毎回右肩上がりのパフォーマンスを発揮することは不可能です。しかし休みなくノンストップで長期間トレーニングを続けてしまうとオーバーワークは起きてしまいます。性格的に真面目すぎる人は要注意です。休むこともトレーニングの一環と考えましょう。
オーバーワークを治す方法
通常のオーバーワークであれば簡単に治すことができます。方法としてディロードウェークを設けて体を休めます。デロードウィークとは1週間トレーニングを完全に休むか、1週間トレーニングの量と強度を大幅に下げます。トレーニング強度を下げる場合、重量を落として回数を増やしたりフリーウエイトをやめてマシン中心のトレーニングをする方法があります。とにかく体に負担のかからない重量設定とエクササイズを選択をします。
オーバーワークのリスクを減らしてトレーニングを続ける方法
1.高強度のトレーニングから休息をしっかり取る
筋肉と中枢神経系のオーバーワークはどちらもトレーニング強度と回復のバランスの不均等によって引起こします。しかし適切な回復時間を確保してトレーニングプログラムを組めばオーバーワークのリスクを減らすことができます。トレーニングプログラムを組むときに以下を参考にしてください。
- 各筋肉群を連続してトレーニングをしないこと
- 各筋肉群を少なくとも2日間休ませてから再度トレーニングを行うこと
- 8~12週間ごとにディロード週間を設ける
2.自分の体のコンディションを確かめる
自分の体の状態を把握しておくことはとても重要です。体のどこかに疲労感が残っていたり痛みがあるときは、これらに影響が出ないようにトレーニングをする必要があります。1番やってはいけないことは無理をして怪我をすることです。怪我をすればトレーニングをすることすらできなくなります。そのためにも常に自分の体と向き合うようにしましょう。
3.十分な睡眠を取る
体の回復に睡眠は必要不可欠です。最低でも1日7時間の睡眠を取ることを推奨します。トレーニング頻度や強度の高い人はさらに多くの睡眠を取ることが望ましいです。
4.適切な栄養を摂取する
睡眠と同様に適切な栄養を摂取することは筋肉の成長に欠かせません。トレーニングを100%でやっていても食事を適当に済ませてしまうと筋肉は成長しません。筋肉の材料となる栄養をしっかりと確保しましょう。
5.私生活を見直す
時には私生活から引き起こすストレスによって中枢神経系に疲労を溜めてしまいます。特に多忙なライフスタイル、ハードワーク、ストレスの多い環境にいる人は要注意です。精神的ストレスが多いとさまざまな場面でパフォーマンスを低下させます。もちろんトレーニングもその1つです。トレーニングを休んでも疲労がなかなか無くならない人は私生活を見直してみましょう。
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